今週のお題:「わたしと乗り物」
今週のお題「わたしと乗り物」
私と弟が幼い頃、トヨタのカリブという車で4人で色んなところに繰り出した。
アスレチックのある大きな公園(どこだかは不明…)、ゆめ牧場、ハワイアンズ、那須、夏は砂沼サンビーチや大洗海岸。
母はいつもお昼ごはんを作ってくれた。
それをベンチやイートインスペースで食べるのだ。
薄味のおにぎりが物足りないなと思うこともあった。
てへとへとで車に乗り込み、私と弟は心地よい疲労感のなかうとうと。
しんとした車の中で父は黙々と運転してくれていた。
渋滞に巻き込まれて帰りが深夜になってしまうこともよくあった。
「お父さんだって疲れているはずなのに。眠くならないのかな。」
そんな風に思いながら父に守られているというなんともいえない絶対的な安心感の中私は再び目を閉じたものだ。
「着いたぞ」
ぐっすり眠っている間に私たち家族を安全に家まで運んでくれる父。
長時間の運転も何のその翌日はいつものように元気に出勤していく父。
「お父さんて偉いなあすごいなあ」
なんて思っていたものだ。
そんな父ももう60代。
近い将来車も乗れなくなるだろう。
そしたら今度は私に運転任せてね。